伊達を栗の産地に、1月下旬に研究会立ち上げ 耕作放棄地解消へ、矢野農園など連携【伊達】
伊達市内の耕作放棄地を園地に造成して、栗を育てるプロジェクトが進んでいる。矢野農園(伊達市西関内町)の矢野徳幸代表取締役社長が中心となり、1月下旬には、菓子店や福祉、企業などで産地化研究会を立ち上げる予定。地域連携で栗の生産から商品化、販売までを目指す。
耕作放棄地の解消を考える中で、果樹の生産を模索。その中で近年、栗の需要が高まっていることに着目。矢野農園で、栗の木のせん定経験がある職員がいることが決め手となった。
研究会は農家や市内菓子店、畜産業者、観光、福祉の関係機関、さらに市内で農家への技術支援や経営相談、コンサルタントを行う「ねこの手 ちょっと」代表の金田光弘さんが入り発足する。栽培と連携した加工、商品開発を進める。
栗は今春、矢野社長が所有する関内地区のほ場1・4ヘクタールに3種類計344本の苗木を定植する。3年ほどかけ適応性の確認、せん定や施肥、病害虫防除体系の蓄積を進める。合わせて高付加価値化を狙い、商品開発とマーケット調査を行っていく。
本格的な収穫は、栗の木が成木となる8年目の2033年を予定。生産量は10アール当たり250キロが目標。加工商品は5品目の実現を目指す。研究会は30日に市内で会合を開き発足する。
さらに2月には、矢野農園の社員が埼玉県の農業技術研修センターで栽培技術を学ぶという。矢野社長は「わくわくする。しっかり生産から販売まで地元で構築できるようにしていきたい」と思い描いている。
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