国際色豊かに新年を祝う 子どもらがもちつきに挑戦【網走】
【網走】学術や文化、芸術、スポーツなどを通じて、未来を担う子どもたちの健全育成に取り組むNPO法人じっとくが、市呼人コミセンでもちつきをし、昔ながらの日本の文化を体験しながら新年を祝った。
集まったのは、市内の子どもたちとその保護者、NPOのスタッフやボランティアなど、合わせて51人。募集のちらしを見て申し込んだというスリランカ出身の親子、また市内の介護施設で働くインドネシアの女性など、日本文化に興味のある外国人も参加。国際色豊かなもちつきになった。
ホールに敷かれたブルーシートの上に臼ときねが置かれ、子どもたちはみな興味津々。蒸し上がって湯気の上がるもち米が運び込まれ、臼に入れられると、いよいよもちつきが始まった。
最初は、スタッフがきねでもち米をすりつぶす作業。つぶがなくなったところで、子どもたちがさっそくもちつきを始めた。
子ども用の小さなきねも用意したが、みな大人用の大きなきねを持って「ぺったん、ぺったん」ともちつき。重さも気にせず、一生懸命にきねを振るっていた。
力を込めるあまり、臼の真ん中のもちにきねが行かず、たびたび臼のふちにきねがヒットするもごあいきょう。みな日本ならではの正月文化を満喫していた。
調理室では、子どもたちも手伝って雑煮の準備。さらにはきな粉にする大豆を炒ったり「ずんだ」にする枝豆の皮をむいたりと、みな手分けをして丁寧に取り組んでいた。
つき上がったもちで雑煮を作り、昼食。一口サイズに分けながら、つき立てのもちを時々「味見」していた子もいたが、出来上がった雑煮は別腹よろしく「おいしい」と舌鼓を打っていた。
インドネシア出身で、昨年9月から市内の介護施設で働いているというシェッラ・トリ・ピタロカさん(23)は日本文化に興味があり、昨年は祭りの時に浴衣を着たり、初もうでではおみくじを引いたりと、仕事に励みながら日本文化を楽しみ、併せて日本語も練習している。
母国の正月は花火を打ち上げる程度といい、日本のようにさまざまなかたちで新年を祝うのは、今回が初めて。もちつきを体験でき「きねがちょっと重かったけど、楽しかった。つきたてのもちは、おいしかった」と、笑顔を浮かべていた。
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