いにしえ夢開道で晴れ姿をお披露目する新郎新婦

　【江差】花嫁行列が江差の春を彩る「春の江差いにしえ夢開道」（実行委主催）が３日、いにしえ街道（津花・姥神・中歌地区）で開かれた。人力車に乗った花嫁と、寄り添って歩く紋付きはかま姿の花婿が、沿道の祝福を浴びながら、江戸時代の香り漂う街並みを晴れやかに練り歩いた。

　昨年３年ぶりに再開し、今回で２９回目。今年のカップルは北斗市追分２の会社員、吉田泰介さん（３６）と奈々さん（３９）夫妻。装束に身を包んだ総勢５０人の行列は、東本願寺江差別院をスタート、旧中村家住宅での嫁入り儀式を挟んで、姥神大神宮前までの約７００メートルを長持唄に乗せ、ゆっくりと進んだ。大神宮前の特設会場ステージでは「江差餅つきばやし」と餅まきでにぎやかに新郎新婦を祝福した。

　２人はおととし結婚。新型コロナウイルスの影響などで式を挙げられず、昨年の「夢開道」を見た奈々さんが「やりたい」とアピールし、参加がかなった。泰介さんは「江差出身なので照れくささはあったが、たくさんの人がおめでとうと声をかけてくれてうれしい」、奈々さんは「和装が好きなので、すごく幸せ」と喜びをかみしめた。