振内中の統合について 平取町教委 住民説明会で方針案示す【平取】
【平取】町教委は19日、振内町民センターで「今後の振内中学校の方向性について」の住民説明会を開き、生徒数の減少が続く同校について、2027年(令和9年)4月にも平取中学校と統合する方針案をまとめ提示した。保護者、地域住民38人が参加した。
昨年7月より保護者、地域を対象に5回「これからの学校を考える会」を開き、生徒には1回意見交換を行ってきた。 今後、地域で議論を重ね、来年3月にも正式に結論を出す。
町教委によるとアンケートは1~4月、7月に保護者や住民約800人を対象に実施。46件(保護者31件・地域住民15件)の回答があり、77%が統合に賛成した。その一方で「新規就農者が見込めなくなる」「学校教育に何を求めるか」「地域の過疎化を進める出来事になるかもしれない」などの声もあった。
今後は、案に基づき振内小・中学校のPTA、振内保育所の保護者、学校周辺の自治会などで議論を進める。合意形成に至った場合は来年4月に準備委員会を設け、統合に向けた本格的準備をしていく。
町教委は05年に、貫気別中と振内中を平取中へ統合する方針を決め、まず12年度に貫気別中を統合。振内中については、24年度に振内中で複式学級が導入される見通しとなったため、22年8月の地域説明会で統合の方針を示し、一部住民から時間をかけた議論を望む声が出た。23年5月の住民説明会で、24年度に統合する従来の方針を転換し「地域の理解が不十分」とし、町民や保護者らが議論し、25年度以降の統合の可否に関しても「ゼロから一緒に考えたい」として白紙に戻している。
昨年7月から「これからの学校を考える会」を定期的に実施し、保護者や地域住民と意見交換を行ってきたことを踏まえ、松田拓美教育長は「保護者の要望を第1として考えた、たたき台の提案。住民や保護者から振内中を維持した方が良いとの意見が多数ある場合は統合はない。以降、同者から統合してほしいとの強い要望があった場合に対応していく」と話した。
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