プロフィギュアスケーターの浅田真央さんのアイスショー「ＢＥＹＯＮＤ」が３日、釧路アイスアリーナで幕を開けた。浅田さんを中心に総勢１０人のプロスケーターたちは大勢の観客に演技と音、映像のコラボで感動を与えた。公演は４日が最終日で午前１１時３０分から開かれる。（會田俊実）

　「ＢＥＹＯＮＤ」は現在全国ツアー中のアイスショーで浅田真央さんのほか、釧路出身の柴田嶺さん、中村優さんの２人もスケーターとして出演している。釧路公演は初日は２回に分けて実施。氷上競技が盛んな釧路であっても、なかなか見る機会がないアイスショーを見ようと、大勢の来場者が駆け付け、観客席は２公演ともほぼ満席となった。

　公演ではリンク内に取り付けられた大型ビジョンとタイミングを合わせた演技で会場に駆け付けた観客を「ＢＥＹＯＮＤ」の世界にいざなった。釧路市出身の２人も躍動。中村さんは洗練された美しいジャンプを披露。柴田さんは「シェヘラザード」「白鳥の湖」の２曲で浅田さんとペアを組み、華麗にふるさとのリンクを舞った。

　公演中には通常の掛け声を「くしろ」に変えるなど釧路公演限定の演出もあった。自身初となる釧路での初日の公演を終えた浅田さんは「『くしろ』の掛け声はスケーターの発案。釧路限定です」と笑顔。「サンクスツアーの時に釧路公演が中止になったけど、パワーアップしたアイスショーを届けられた」とも話した。

　釧路の印象については「とにかく寒いです。ただ魚も美味しくて、ケータリングでいただいたカボチャもおいしかった」。「釧路の皆さんの中には初めてアイスショーを見に来てくれた人もいたと思うけど、拍手をしてくれて楽しく滑ることができました」と感謝。４日の公演に向けては「１２０％の力を出して、ビヨンドの世界観を届けたい」と意欲を示した。

世界の滑りを釧路市民らの前で披露した浅田さんら

客席に向かって笑顔で手を振る浅田さん