縄文施設の入場者増加傾向 世界遺産登録後に【函館】
昨年7月の「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録後に、函館市内の構成資産の大船遺跡(大船町)と垣ノ島遺跡(臼尻町)、市縄文文化交流センター(同)の縄文関連3施設の入場者数が大幅増加している。今年度は各施設が4~6月だけで、すでに昨年度の来場者数の4割以上を超えた。夏は特に多くなる傾向にあり、市教委文化財課は「まだコロナの影響はあるが、見学方法の充実も図っている。さらなる来場者増に期待している」とする。
垣ノ島が昨年7月末にオープンするまでは、縄文文化交流センターと大船遺跡の入場者数の合計は、2019年度が3万127人、新型コロナウイルスの影響が色濃かった20年度は2万8631人だった。
21年度は世界遺産登録以降、3施設に増えたこともあって入場者数が急増。昨年7月~今年6月は縄文文化交流センターが前年同期比37%増の3万6489人、大船遺跡は同57%増の3万1421人。垣ノ島遺跡は4万1217人を記録。21年度の3施設合計は8万2391人だった。
今年度は4~6月だけで3施設計3万6835人。集計はこれからになるが7~8月も来場者は前年同月を超える見込みだ。両遺跡ではガイドによる案内や疑似発掘体験などが人気。今夏からは垣ノ島でAR(拡張現実)、VR(仮想現実)を駆使した遺跡の情報を体験できるデジタルコンテンツの整備を進めている。
同課は「観光客だけでなく、市民に何度も足を運んでもらえる施設にしたい。入場者の意見も参考に今後も魅力を磨き上げていきたい」と話した。
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