１１日にオープンするジョリージェリーフィッシュが入る旧北海道庁函館支庁庁舎。横にはソフトクリームなどを販売するキッチンカーがある

　函館市の元町公園内の道指定有形文化財「旧北海道庁函館支庁庁舎」を活用する人気飲食店「ジョリージェリーフィッシュ」（東山２、小林一輝社長）の市内２号店が１１日開業する。再整備事業が進む西部地区の交流人口拡大に向けた取り組みで、市民や観光客にもなじみ深い同店の食の魅力を発信し、にぎわい創出につなげる。

　飲食店の出店は、再整備事業を担う第三セクター「はこだて西部まちづくＲｅ―Ｄｅｓｉｇｎ」と同店の共同事業。同庁舎を核として今後さまざまな活動を展開する予定だ。

　店内は外観や内装などは変えず、１階に防火対策などを整えた厨房を設置、全てテークアウトで、自慢の「ステーキピラフ」などの商品を提供する。１、２階合わせ５５席を用意。２階には１８８２（明治１５）年当時の函館山周辺を写した横９メートル、縦１・５メートルのパノラマ写真を展示し、四季折々の眺めも楽しめる。同店限定の土産品も。

　同店は「公園のピクニック」をコンセプトに営業する考えで、公園内で利用できるレジャーシートやバスケットも貸し出す。屋外では庁舎に使っているエメラルドグリーンを意識したソフトクリームやパンケーキも販売する。

　小林社長は「これまで西部地区に足が向かなかった人にも気軽に来店してもらえれば。地元のアーティストの発表の場にもしたい」と話す。営業時間は午前１０時～午後６時で不定休。

開店準備が進む２階の飲食スペース。奥には明治の函館が写し出されたパノラマ写真が目を引く