
鳥辰本店の移転オープン初日を迎え、室蘭やきとりを焼く堀江店長。札幌からも客が訪れるなど店内はにぎわった=中央町、7日夕
老朽化乗り越え老舗の味守る
半世紀以上続く室蘭やきとりの「鳥辰本店」(堀江宏治取締役店長)が7日、室蘭市中央町3に移転オープンし、早速多くの常連客らでにぎわった。コロナ禍や旧店舗の老朽化を乗り越え、老舗の暖簾(のれん)を守り続ける。
移転初日となったこの日、開店前から客の列ができた。設けた約50席は満席となり、看板メニューの豚精肉を炭火で焼く香ばしい匂いが店内に広がった。昔からのファンだという山手町の大原進也さん(44)、美樹さん(41)夫婦は「2人の思い出の味。うん、この味です」とジョッキを片手に舌鼓を打った。
同店が移転を決めた一番の理由は、旧店舗の老朽化。1961年に営業を始めてから62年が経過。雨漏りや壁の剥離などが目立った。3代目となる堀江さん(49)は「お客には親子のほか家族3代など多くのファンがいる。60年続いた味を守らなければならない」と奮起。学生時代の先輩たちと新会社「辰樹商事」(宮古英樹代表取締役)を立ち上げ、再出発した。
客が減りシャッターを閉じた店も多い蘭西地区。それでも中央町にこだわったのは、長年このまちを愛し、愛されてきたからだ。「自分が焼き台の前に立ち始めた頃から、地元の人たちが見守り育ててくれた」と感謝。この地域から出ることは考えもしなかったという。
メニューは、刺し身などコロナ禍で減らしていたが、約90品と復活。人気の豚精肉やシロのほか、新たに香ばしさが特徴の「ジャーマンポテトチーズ焼き」などを品書きに加えた。
手際よく次々とやきとりを焼く3代目は、額に汗を浮かべながら「場所は移り店の雰囲気も変わったが、これからも変わらぬ味を提供していきたい」と、つぎ足してきた秘伝のタレに串をくぐらせた。
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