帯広市内でも珍しい薫製の専門店「高森商店」(東1南8、高森圭司社長)が2月にオープンした。高森社長は「子どもからお年寄りまで、幅広い世代に薫製の魅力を伝えたい」と話している。
高森社長は1978年帯広市生まれ。帯広柏小、帯広第六中(現帯広翔陽中)、白樺学園高を卒業後、札幌の福祉の専門学校に進学。卒業後は福祉関係の職に就いたが、旅行中に小樽市のベーコン店「めるかーど」のベーコンを食べて「衝撃を受け」、同店に転職し修業を積んだ。
2019年、「めるかーど」での修業の腕を買われ、帯広市内でレストランを運営する会社に入社。同年、同社が新緑通沿いに開設した薫製工房で販売を担当した。昨年12月、「自分の薫製の味をもっと世に広めたい」という思いから独立を決意。実家を改装して店舗と工房を開設した。
同社の薫製は、着色料など添加物を使用していない品が多いことが特徴。小樽での修業中に「添加物が入っているんだね」と残念がられる経験をしたことから、無添加の薫製づくりを始めた。
見た目は色鮮やかではないが、「肉本来の風合い」と胸を張る。また、食材をいぶすためのチップも自身で木を伐採して集める。サクラの木を中心にリンゴやスモモなどバラ科の木をブレンドすることで「香りがマイルドになる。くせが少なく多くの人に食べてもらいやすい」と話す。
製作したベーコン(100グラム、756円から)やソーセージ(4本648円)などは店舗のほか、札幌の百貨店の催事でも販売する。京都府や新潟県など道外の百貨店の催事にも出店する予定。
高森さんは「多くの人に味わってもらうため、卸にも力を入れたい」と意気込んでいる。
営業時間は午前10時~午後6時。日曜定休。
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