キャスターの仕事を体験し緊張した面持ちで原稿を読み上げる子ども（ＮＨＫ函館放送局）

　函館市内の教育・文化施設、民間企業などを夜間に開放する「はこだてカルチャーナイト」（実行委主催）が１６日、市内２１会場で開かれた。新型コロナウイルスの影響で３年ぶりの開催となり、親子で目当ての会場を巡り、普段はできない体験を楽しんだ。

　〇…ＮＨＫ函館放送局（千歳町）では、キャスター体験や、映像の中に合成で入ることができるクロマキー体験などを通じ、子どもたちが放送局の仕事に触れた。

　実際のスタジオで行ったキャスター体験では、マイクの前に座り、天気予報の原稿を読み上げるキャスターの仕事に挑戦。モニターには映像も写し出され、子どもたちは緊張しながらもカメラに向かってすらすらと原稿を読み上げていた。

　函館青柳小学校５年の池松晄璃さん（１１）は「テレビのキャスターが実際にニュースを伝える現場を知ることができた。原稿を読むのは緊張したけど楽しかった」と笑顔を見せた。

　〇…函館市消防本部（東雲町）では、消防隊員気分を味わえる防火衣の試着体験に家族連れが殺到。消防車両や消防司令センターの内部を見学でき、子どもから大人まで興味津々だった。

　車両見学は、昨年４月に導入した「特殊救急車」をはじめ、消防車、救急車、水難救助車は内部を一般公開。訪れた人たちは車内に乗り、現役の隊員に質問したり、救助活動に使う資機材の説明を受けたりして、身近な消防車両に理解を深めていた。

　家族４人で訪れた吉田悠利ちゃん（４）は「防火衣を着られて楽しかった。将来はレスキュー隊員になりたい」と喜んでいた。