赤い靴の少女像 大沼に設置 宮崎さんが町に寄贈【七飯】
【七飯】市民団体「はこだて赤い靴の会」の会長、宮崎衛さん(91)は15日、童謡「赤い靴」のモデルとなった少女、岩崎きみ(1902~11年)のブロンズ像を町に寄贈した。宮崎さんは「私の物だけにはしたくなかったので、役目が一つ終わってすっきりしている。地元の人に見てほしい」と話す。
きみは、母・かよとともに静岡県から函館に移住。かよは大沼で雑貨店を営んでいた男性と結婚し、きみも何度も大沼に足を運んでいたとされる。夫妻は後志管内留寿都村の農場に入植することになり、病弱だったきみは米国人宣教師へ養女に出され、母子は函館で別れた。その後、きみは都内の孤児院で結核性腹膜炎のため、9年の短い生涯を終えたという。
宮崎さんは旅先でのバスガイドからの話や、童謡の誕生秘話を紹介した本から函館と大沼にゆかりがあることを知り、函館出身の彫刻家、故小寺真知子さんに像の制作を依頼。2009年の函館開港150周年に合わせ、はこだて西波止場に約1・6メートルの像を設置した。同じ時期に約47センチの小さな像も10体作られ、宮崎さんが1体を譲り受けていた。町への寄贈は以前から検討していたといい、小寺さんの没後10年の節目に合わせ、町に申し出た。
同日、設置場所の大沼国際交流プラザで贈呈式と除幕式があり、宮崎さんと杉原太町長がブロンズ像をお披露目した。宮崎さんは「きみちゃんは亡くなる寸前まで大沼のことを頭に描いていたと思う。ロマンの一端として、少女がいたことを知ってほしい」とあいさつ。杉原町長は「町民をはじめ、全国の人たちに知ってもらえるように取り組んでいきたい」と謝辞を述べた。
町によると、年内は同プラザに設置し、その後は町役場や大沼国際セミナーハウスなど町内各地に展示する予定だとしている。
関連記事
樽前アートフォトコンテスト受賞 金賞に小田嶋さんの作品「待合室」
苫小牧市樽前地区の魅力を写真で伝える「樽前アートフォトコンテスト2023」(実行委員会主催)は、市内外から作品171点が寄せられ、最高位の金賞に市内錦岡の小田嶋清幸さん(72)が撮影した「待合室」...
金額 2年ぶり前年割れ 秋サケの記録的不漁響く 苫小牧市23年
苫小牧市は2023年の市内漁業統計(速報値)をまとめた。魚介類の漁獲量は前年比5・2%減の6060トン、漁獲高は4・2%減の18億8500万円(100万円未満は切り捨て)。秋サケの記録的な不漁が響...
室蘭商工会議所創立100周年 百寿の節目盛り上げ、交流フェスタなど事業多..
室蘭商工会議所(中田孔幸会頭)は今年、創立100周年を迎える。99周年の白寿だった昨年は、無料循環バスの運行やスタンプラリーなどを中島地区で開催して、地域循環の手法を整えてにぎわいづくりに臨ん...
「メレンゲクッキー」登場、地元名産「藍」を使用 伊達高等養護とシャトンが..
伊達の名産「藍」を活用し地域と交流を深める伊達高等養護学校(吉野隆宏校長)は、山下町の洋菓子店スイーツショップシャトン(西村聡美店長)とコラボし「藍のメレンゲクッキー」を商品化した。西村店長は...
最新技術で災害に強く 工学院生、登別のまちづくり検討【登別】
減災ドローンや仮想空間を活用 北海道大学公共政策大学院による「防災・減災・レジリエンス ウインタースクール」が、登別市札内町の日本工学院北海道専門学校で行われた。情報処理科・ITスペシャリスト...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
函館山山頂展望台の混雑解消、魅力向上へ 市が新年度から取り組み【函館】
2速度取り締まり新車両「レーダーパトカー」 広範囲を検知【十勝】
3来月からチーズ製造開始 弟子屈の工房、オープニングセレモニー【弟子屈】
4町内初のローソン開店へ Aコープ上厚真店跡に進出 住民ら歓迎 イベントも 厚真
5丹頂市場 来月6日新装開店 カフェや炉端楽しんで【釧路市】
-
1
函館山山頂展望台の混雑解消、魅力向上へ 市が新年度から取り組み【函館】
2虎杖浜ホテル、2日改装オープン 温泉棟新築/休憩所に琉球畳【白老】
3ウイスキー「立春」充填作業開始【厚岸】
4五稜郭病院、道南初のIBDセンター開設 炎症性腸疾患の患者に対応【函館】
5各地の逸品、人気 グリンデパート「うまいもの市」【室蘭】