大林組、東亜建設工業「柏鶴」/清水建設「BLUE WIND」、SEP船“共演” 室蘭港、再エネ産業シフト【室蘭】
ゼネコン大手・清水建設(東京)の自己昇降式作業台船(SEP船)「BLUE WIND」が23日、母港とする室蘭港崎守ふ頭に帰港した。崎守ふ頭では大林組と東亜建設工業(ともに東京)のSEP船「柏鶴」も停泊しており、洋上風力作業を担う船舶が“共演”。複数のSEP船が室蘭港で同時停泊するのは初めて。市港湾部や室蘭洋上風力関連事業推進協議会(MOPA)によると、全国的にも珍しい光景だという。
SEP船は、洋上風力発電のうち、水深60メートル未満の海域で行われる着床式の設置工事で活用されている。
清水建設は2022年、室蘭港を母港とする協定を市と締結。「BLUE WIND」は石狩湾新港洋上風力発電施設などで組み立てを担った後、24年2月からは台湾沖で建設が進む雲林沖洋上風力発電所プロジェクトで稼働してきた。
清水建設によると、室蘭港には3月上旬まで停泊する予定で、その後は次のプロジェクトに向けて出発する見通しという。
「BLUE WIND」から1キロほど離れた岸壁沿いには「柏鶴」も待機しており、並んで港にたたずむ姿は壮観。崎守ふ頭では、コンテナ船の寄港休止が決まり、ガントリークレーンの有償譲渡の検討に入っている。両SEP船の間にコンテナ船が接岸して、ガントリークレーンが稼働。港湾荷役から再生可能エネルギー産業へと役割が大きくなる崎守ふ頭ならではの光景だ。
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