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函館新聞

桜庭さん銀メダル 悔しさも「成長を実感」 ボウリング・アジア太平洋大会ダブルス戦【函館】

銀メダルを手に大会を振り返る桜庭さん

 1~6日にマレーシア・クアラルンプールで開かれた第10回アジア太平洋ろう者競技大会のボウリング競技で、日本代表として出場した函館市の会社員、桜庭まどかさん(36)が女子ダブルス戦で銀メダルを獲得した。個人戦は惜しくも7位と及ばなかったが、国際大会ふたつ目のメダルをつかんで自信を深めた。「悔しさもあるが、大会でまたひと回り成長することができた」と語った。

 桜庭さんは函館市出身で、聴覚に障害を持つ。大樹生命函館支社に勤務し、仕事と子育て、競技に励んでいる。

 今大会の成績は、個人戦が7位、ダブル戦で銀メダルに輝き、4人チーム戦は4位とメダルまであと一歩だった。大会を通してトラブルの連続だったという。突然、試合時間が変更になったほか、試合中に停電になったことも。ただ、「集中力を切らさず、安定して投げることができた」と振り返る。

 個人戦では日本チームの仲間が優勝。「レーンとの相性が悪く苦戦。悔しい思いをした」。ダブルス戦ではその選手とペアを組み、見事銀メダルを取った。「ミスもあったが、互いに励まし合って投げることができた。コミュニケーションも良かった」と話す。

 昨年ドイツで開かれた世界ろう者ボウリング選手権大会で初めて国際大会を経験し、5人チーム戦で銀メダルを獲得。今回が2度目の世界の舞台だった。「ドイツの時よりも落ち着いてプレーすることができた。メダルを持ち帰ることができてほっとしている」と晴れやかな笑顔を見せた。

 目標は来年11月に東京で開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」への出場。1月にも代表選手が発表される見通しという。「今は選ばれるか不安でいっぱい。ただ祈るだけ。感覚が鈍らないように年末年始も練習を続けるつもり」と語り、引き締まった表情に変わった。

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