ユーモアを交えながら講義する鈴木啓太さん

【平取】町高齢者見守りネットワーク会議主催（崎廣秀樹会長）の「令和６年度　高齢者の見守りを考える町民の集い」が12日、ふれあいセンターびらとりで開かれ45人が参加した。

　同会議では、「少子高齢化の進行により、人が行う地域の見守りの体制は限界を迎え、解決のため、デジタルによる新たな高齢者の見守り体制を構築する必要がある」とし、高齢者がスマートフォンを活用し、自助力を高め家族や地域との繋がりを深める方法を学び、住み慣れた平取町で暮らし続けられる取り組みの推進を目的に開催。

　この日は、講師に鈴木啓太さん（Ｑｏｏｃｏ Ｎｏｒｔｈ代表）が「スマホで繋げる新しい見守り」～繋がりと学びから生まれる自助力と生きがい～と題し講演した。

　鈴木さんは、大学院卒業後共同で塾を立ち上げ教育業に本格的に参入し、２０１３年自ら塾を開業。札幌市生涯教育センターで高齢者のデジタルライフ入門としてスマホ教室を開催。２０２４年１月から平取町でスマホ教室を開催するほか、地域の防災メール登録や警察による詐欺防止活動との連携を実施している。

　「番号を教えていないのになぜメールが届くのか」などの仕組みから話し、高齢者を狙った犯罪が増えるとしてＡＩを活用した動画で、目と心眼で現実を確認。「怪しいと思ったら他人に相談して確認する」「スマホは車や包丁と同じように使いこなせるようになることが大切！正しく安全に学ぶと世界が広がる」とした。

　さらに、「年を取ることにマイナスのイメージがあるが諦めず、楽しく輝いていてほしい。若者は高齢者が生きがいをもって暮らしているところを見たい。繋がりを持つことで仲間が増える。多様化する社会の中でスマートフォンを上手く活用し、自助力を高め、少しでも繋がりを大切に生活してほしい」と結んだ。