初支援「恩返しに」

小笠原市長（前列左）から感謝状が贈られた江尻代表取締役

　室蘭市東町の建設業、江尻建設（江尻圭太代表取締役）は企業版ふるさと納税を活用して登別市へ寄付（金額は非公表）を行った。市が事業者にマッチングを委託する契約に基づく初めての寄付で、２４日に同社と橋渡しを行った日本工学院北海道専門学校の関係者が市役所を訪れ、市から感謝状が贈られた。

　企業版ふるさと納税の新規開拓のため、市は関連企業とのマッチングを委託する契約を３月２９日に同校と締結している。今回は江尻代表取締役と同校の小川昌宏主任が登別室蘭青年会議所などで一緒に活動していたことが縁で実現した。

　納付日は今月４日で、同社の意向で同校ＣＧデザイナー科の教材の充実に活用される予定。感謝状贈呈式には、同社から江尻代表取締役、古坂堅悟常務取締役、大石啓介総務課長、同校から福井誠校長、佐藤幸夫副校長、小川主任が出席した。

　小笠原春一市長から感謝状を受け取った江尻代表取締役は「登別市や工学院の皆さんにお世話になったので恩返ししたいと考えていた。登別から世界へ通用する人材の育成に役立てていただければ」と思いを述べた。

　福井校長は「今年から改めて地域を担う人材の育成を目標に掲げて取り組んでいる。設備等を充実させていただき、力強く推進していきたい」。小川主任は「見えやすい形の産学官連携の一つ」とそれぞれ話していた。

　企業版ふるさと納税のマッチング支援業務は成功報酬型で、寄付額の１割を委託料として支払う。市は同様の契約を登別商工会議所と北海道銀行とも締結している。