火災が発生した石油タンクの消火に当たる高所放水車

　北海道石油コンビナート等総合防災訓練が１８日、室蘭市陣屋町のＥＮＥＯＳ製造部室蘭事業所構内で行われた。消防や海保、警察など関係機関が参加し、油漏れの対応手順や連携の強化などを確認した。室蘭では１２年ぶりの開催。

　市消防や室蘭海保、道警など１２機関から約１５０人が参加した。

　訓練は午後２時ごろ、胆振中東部を震源とするマグニチュード６・７の地震が発生し、震度５弱を観測した室蘭市では構内のタンクや近くを航行中の船が損傷して油が漏れ出した、という想定で行われた。初めに関係機関が構内に対策本部を設置した後、油の流出を抑えるために放水車で泡をまいた。海保の巡視船は海上にオイルフェンスを張り、周辺に広がらないよう対応した。

　さらに、再度の地震でタンクから出火したとの想定で、高所放水車など７台の消防車が出動して消火に当たった。

　胆振総合振興局危機対策室の鈴木広志主幹は「関係機関との連携強化を図れた。過去の訓練の資料などは見ていたが、やはり実際にやってみると違い、非常にためになった」と話した。

　訓練は２年に１度、石油コンビナートがある道内６地区の持ち回りで実施している。