【標茶】釧路湿原国立公園内唯一の温泉宿で、３０日にグランドオープンする釧路湿原かや沼観光宿泊施設「ぽん・ぽんゆ」（町コッタロ原野）のプレオープンが始まった。２３日まで通常よりも安い料金で日帰り入浴を楽しめ、連日多くの人たちが体と心を癒やしている。

　同施設は旧くしろ湿原パーク憩の家かや沼をリニューアルし、温泉付きの客室やレストランなどを備えている。建築家の隈研吾さんとグラフィックデザイナーの原研哉さんが設計、デザインを手掛けた。

　大浴場「やちぼうずの湯」のレイアウトは男女で左右対称となっており、三つの内風呂は温度がそれぞれ異なる。森林を眺められる露天風呂には、やちぼうずを模した背もたれがある。

　新設したサウナは、室温を９３度に設定。石に水をかけて水蒸気を発生させるセルフロウリュを楽しめるほか、水風呂と露天風呂のベンチでの外気浴で「ととのう」ことができる。浴場入り口前のウオーターバーでは冷水のほか、特産品の「しべちゃ牛乳」を使ったフローズンドリンクを無料で提供している。

　同施設の指定管理者「共立ソリューションズ」の磯辺竜也支配人によると、８月２８日のプレオープン開始以降、平均で平日は１日約１５０人、土、日曜は同２５０人前後が来場。旧憩の家を利用していた人からは「楽しみにしていた。待ってました」という声もあるという。

　磯辺支配人は「人とのつながりを大切にして運営していきたい。どんどん入りに来てください。口コミもよろしくお願いします」と呼び掛けている。

　日帰り入浴は午前１１時３０分～午後７時まで受け付けており、同８時終了。料金は、町内の高校生以上が４００円、中学生以下３００円。町外はそれぞれ３００円を加算する。小学生以下はいずれも無料。町民の割引適用は、住所が確認できる身分証明書の提示が必要。

サウナや露天風呂を備えた大浴場（写真は男湯）