１６日まで、大型彫刻を展示

想像力を膨らませて－と多くの来場を呼びかける渡辺さん

　伊達市出身の彫刻家・渡辺元佳さん（４３）の展覧会「Ｉｎｆｌａｔｉｏｎ～加速膨張するイマジネーションの世界」が１１日、松ヶ枝町のだて歴史の杜カルチャーセンターで始まった。全長９メートルを超える大型彫刻のインフレータブルシリーズが並び、見た人々の想像力を沸き立たせている。１６日まで。

　東京都在住。伊達緑丘高校、武蔵野美術大学造形学部卒業。公共空間での彫刻作品を制作、設置する取り組みに力を入れる。市内では昨年、北黄金貝塚（伊達市北黄金町）にホタテ貝のモニュメントを寄贈している。

　地元開催は「伊達１５０年」の式典が行われた２０１９年以来５年ぶり。今回は、新作のポリエステル製のインフレータブルシリーズなど６点を展示している。なかでもネコの形をした９メートルを超える２体の彫刻は圧巻だ。

　このほかに縦６メートル、横８メートルの膨らむ壁や、竪穴式住居をモチーフにした作品、音の出る彫刻をお披露目。１９年に公開した小さな鏡が無数に付いたピアノも展示。会場は照明を落とし、作品がライトアップされ幻想的な雰囲気となっている。

　渡辺さんは「普段会議などで使われる場所がまったく違う空間になっています。大きい作品を見て、ピアノを弾いて非日常を楽しんでほしい。多くの人たちとの交流も楽しみです」と笑顔で話している。

　入場無料。時間は午後１時～９時（１４、１５の両日は午前１０時から）。１４～１６日は渡辺さんが在室する。最終日の１６日は「最も加速膨張する日」と題しプチマルシェやライブコンサート、アートワークショップを企画している。

　問い合わせは主催のＮＰＯ法人伊達メセナ協会、電話０１４２・２２・１５１５へ。