７月にサンライバスキー場を視察した後藤さん（前列中）、右から濱村さん、久保さん、浅野さん（提供写真）

　サンライバを駆け上がろう－。登別明日中等教育学校主催のヒルクライムレース「登別市スポーツ協会創立７０周年記念クライム・ア・マウンテン・チャレンジ」が２９日、カルルス町のカルルス温泉サンライバスキー場で行われる。同校５回生（高校２年生相当）４人が中心となって企画・運営を行い、登別の“スポーツの秋”を盛り上げる。

　同校キャリア教育の一環である探究活動で、メンバーはリーダーの後藤隆乃介さん、濱村優花さん、浅野凱野さん、久保隼大さん。４人とも運動系の部活動に所属しており、「登別をスポーツで活性化させたい」と昨年から準備を進めてきた。

　当初はコロナ禍で中止していた市民マラソン「登別こいのぼりマラソン」を復活させるための活動をしてきたが、経費や人員の問題で頓挫。プロスノーボーダーの宮武祥子さんから助言をもらい、スキー場を駆け上がるヒルクライムレースの開催に目標を切り替えた。

　４人は企画書を作成して市スポーツ協会にプレゼンテーションを行ったが、次々と課題や問題点を指摘され、何度もやり直すことに。後藤さんは「どうしてスキー場を登るのか、発想について理解してもらうことが難しかった」と振り返る。

　何度も駄目出しされ、くじけそうになっても企画書を提出し続けた熱意が通じ、最終的には後援してくれることに。宮武さんは「やりたいことを伝えることに苦戦していたが、それだけ相手も真剣に考えてくれていたということ。いい経験になったのでは」と生徒たちの頑張りをたたえる。

　レースは参加無料。午前９時半～１０時１０分にエントリーを受け付け、１０時半過ぎから親子（約１５０メートル）、初級（約２００メートル）、体験（約３００メートル）、チャレンジ（約４００メートル）の各クラスを順次実施する。各クラス上位３人を表彰するほか、完走賞も用意する。

　このほかストラックアウトや、同じく探究活動を行うグループによる「スポーツ鬼ごっこ」なども行われる。同日カルルス温泉街で開催される「カルルス温泉文化祭×ＬＯＰＰＩＳ（ロッピス）２０２４」ともコラボレーションする予定だ。

　同校放送局がレースを実況するなど、生徒たちは３０～４０人体制で運営を行う。後藤さんは「非日常が味わえると思うので、スポーツをするきっかけになれば」。濱村さんは「多くの人たちに楽しんでもらえたら」とそれぞれ参加をＰＲしている。

　雨天中止、小雨決行。問い合わせは宮武さん、携帯電話０９０・９４３８・２２７７へ。