複合商業施設の開業が１２月下旬に延期される見通しとなった旧イトーヨーカドー函館店の建物

　２０２２年７月に閉店した旧イトーヨーカドー函館店（美原１）の建物を活用した複合商業施設に関し、開業時期が１２月下旬に延期される見通しであることが分かった。所有する不動産業の一位物産（本町、村上幸義社長）は２階フロアを先行開業する計画を示していたが、ほかの階では工事が行われるため、来店客の安全を考慮し、全館同時開業を目指す考え。

　旧イトーヨーカドー函館店は地上２階、地下１階建てで、売り場面積は約１万３０００平方メートル。これまでの計画では２階に障害の有無にかかわらず、子どもたちが遊べる屋内広場（約１６００平方メートル）を構え、同フロアを今夏に先行開業し、今秋以降の全館開業を目標としてきた。

　開業時期の延期は、ほかのフロアで工事が行われる中、先行して開業した場合、入店時や非常時の避難の経路など来店客の安全確保を優先し判断。テナントとの出店時期の調整も影響したという。

　同社によると、テナントは道南初進出を含む約３０事業者が入居する見込みで、飲食店や食料品スーパー、衣料品店など。８月中に施設名やテナントを発表する方針。