十勝港から魚油輸出 定期航路で300トン 池下産業【広尾】
水産飼料製造・販売の池下産業(広尾町、池下藤一郎社長)は6日、食用油や医薬品などに使われる「魚油」(マリンオイル)をマレーシアに向けて、十勝港から輸出した。5月に就航した京浜港-十勝港のコンテナ船の定期航路を活用した。
当初は8月末の出荷を予定したが、台風の影響で延期されていた。十勝港から輸出したのは300トンの魚油で、同社工場で20フィートコンテナ15個に充填(じゅうてん)した。
6日午前8時、十勝港第4ふ頭に、井本商運(本社神戸市)が運航する「ときわ」が到着。十勝海運(広尾)の作業員が専用車両を使い、コンテナを船に積み込んだ。コンテナは横浜港で香港の海運大手OOCLの船に移され、マレーシアに向かう。
池下産業は年間で魚油を1万トン(うちマレーシア向けは3000トン)製造し、苫小牧港から輸出している。地元に開設された新航路の実績づくりに貢献しようと、魚油の輸出で初めて十勝港を利用した。池下社長は「コスト面での調整がつけば、マレーシアのほかインド、南米向けの魚油の輸出で十勝港利用を検討したい。台湾向けの液体肥料の輸出にも活用できる可能性がある」と話している。
同社はフィッシュミール(養魚用の餌になる魚粉)の道内製造大手。3年前にはフィッシュミール1500トンを十勝港から輸出した実績がある。
なお、8月には新航路を活用して、幕別産、帯広市・川西産のナガイモが輸出されている。
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