東町ターミナルにストリートピアノ 熊谷解体工業が寄贈【室蘭】
車両デザイン、気軽に弾いて
誰でも自由に弾くことができるストリートピアノが22日、室蘭市東町の道南バス東町ターミナルの待合室に登場した。道南バス(室蘭市東町、長谷川義郎代表取締役社長)の車両がデザインされたピアノが、利用者らの関心を集めている。
ピアノは解体工事業の熊谷解体工業(室蘭市本輪西町、伊藤寛司代表取締役)が寄贈した。同社は近年、リサイクル事業にも力を入れており、解体先で回収したピアノをストリートピアノとしてよみがえらせた実績もある。
今回は、同社の実績を知った市内に住む女性から相談があり「活用してもらえるのなら」とピアノを譲り受けた。ピアノは40年以上が経過していたが、部品一つ一つを補修して塗装したほか、調律が施された。
デザインは、ヘッドライトやワイパーなどバス正面を忠実に再現したことに加え、フロントガラスとなる部分には、室蘭の港をテーマに白鳥大橋や工場群を描いた。
この日は、両社社長のほか、ベネディクト幼稚園(高砂町)の園児らが見守る中でお披露目。布が外されると「すごーい」「かわいい」などと歓声が上がった。室蘭市出身で北海道大学に通う室蘭フラップスジャズオーケストラ所属の岩村彩乃さん(21)が演奏し、セレモニーに花を添えた。
熊谷解体工業によると、各現場での解体作業中、バス停の移動など道南バスの協力を得たりバス利用者に理解してもらっているという。伊藤代表取締役は「皆さんに感謝の気持ちを送りたかった。少しでも喜んでもらえたら」と話した。
長谷川社長は一人でも多くの方に弾いてほしいとし「今後、コンサートのような機会も考えていきたい」と見据えた。
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