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苫小牧民報

韓国出身の映画監督、李さん撮影 「喫茶休養林」の短編ドキュメンタリー 老夫婦の半生を記録

韓国出身の映画監督、李炫沃(イ・ヒョンオク)さん(45)は、白老町大町の老舗飲食店「喫茶休養林」を題材に短編ドキュメンタリーを制作し、9月に町内で開幕する芸術祭「ルーツ&アーツしらおい2024」で公開する。木のぬくもりに満ちた同店の雰囲気と経営する相吉正亮さん(85)、京子さん(84)夫妻の人柄にほれ込み、「老夫婦の半生や信念、年を重ねることの大切さを伝えたい」と話している。

白老町内に滞在し、撮影を進める李さん(提供)

 李さんは韓国光州市生まれ。2000年に語学研修で来日し、01年から渡島管内森町の知人宅にホームステイしながら日本語を学んだ。15年に韓国の国立全南大学校大学院の修士となり、15~16年に渡米。ニューヨークフィルムアカデミーのワークショップで映像制作の基礎を学び、これまでに短編2本、長編1本の映画を制作した。

 今年2月、厚真町の映画プロデューサー、小町谷健彦さん(39)の新聞記事に目を留め連絡を取った際、白老町にユニークな芸術祭があることを紹介され、映像作品の出品を申し込んだ。6月に小町谷さんの案内で同町を訪れ、立ち寄ったのが同店。趣のある内装や木彫を手掛ける正亮さん、俳句を詠む京子さんの芸術への造詣の深さや人柄にたちまち引き込まれた。

 李さんは店と2人をテーマにしたドキュメンタリーの制作を決め、今月上旬から撮影を開始。森町から通ったり、5~14日には町内に滞在したりして制作を進めた。「同店を訪れたことのない人にも魅力が伝わるように」と開店当時の20代の2人の写真をはじめ、同店が定期的に開いている歌声喫茶の様子、俳句を考える京子さんの姿など日常の風景をフィルムに収めた。

 収録を終えた李さんは「相吉夫妻は人生そのものが芸術。2人と関わるすてきなシニアたちにも出会うことができ、心温まる思いだった」と振り返る。月末までにナレーションの録音や編集を行い、8月末までに約25分の作品に仕上げる予定だ。

 正亮さんは「不思議な縁を感じ、(撮影を)受け入れた。どういう作品になるか分からないが、李さんの思いに委ねたい」と語る。京子さんは「日常のありのままを映していただいたのでは」とほほ笑んだ。

 発表の日時、場所は現時点で未定だが、同芸術祭を主催する白老文化観光推進実行委員会は白老をテーマにした映像作品の発表の場を設ける予定。李さんの作品はこの中で上映される。

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