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釧路新聞

サウナ伝来の地の歴史 まちづくりに生かす 市長、フィンランド訪問へ【根室】

 【根室】サウナ伝来の地というオンリーワンの歴史をまちづくりに生かそうと、若手経済人らでつくるフィンランド文化経済訪問団長の石垣雅敏市長が22日、訪問の意義について語った。1972年にロシア初の遣日使節アダム・ラクスマンが漂流民、大黒屋光太夫らを連れて帰ってきた歴史に触れながら、「根室のまちづくりを考えるベースになればと思う」と述べた。

 アダム・ラクスマンは、フィンランド出身の博物学者でロシア学士院名誉会員だったキリル・ラクスマンの次男。フィンランド訪問は2021年11月にキリル生誕の地フィンランド・サヴォンリンナ市側から招待を受けたのが最初で、翌年にも招待状が届いたものの日程調整ができず、そして今年、キリル生誕記念式典への招(しょう)聘(へい)があったことから、文化経済訪問団派遣を決めた。

 一行は石垣市長を団長に、根室産業クラスター創造研究会内に若手経済人で立ち上げた「サウナ伝来の地・根室まちおこし研究グループ」(代表・岩﨑祥治ヒシサン社長)のメンバーら15人。24日に出発、31日に帰国する。

 現地ではキリルの誕生日である27日の式典に臨むほか、ユネスコ世界無形文化遺産にも指定されているフィンランド式サウナや国立公園内のロッジ型ホテル・サウナなどを調査する。

 式典ではフィンランド側による、根室市教育委員会が02年に発行した郷土の歴史シリーズ2「ラクスマンの根室来航」(A5判、42㌻)フィンランド語版発刊を記念し、根室側はアダムが根室来航時に乗り、根室港の弁天島に停泊した「エカテリーナ号」の絵を掛け軸(縦146㌢×横98㌢)にして贈る。

 石垣市長は「3年にわたって招待を受けていたが、私1人で行くよりもまちづくりに貢献できるやり方はないかと考えていた」と述べ、「若手の経済人とまちづくりの一環として、オンリーワンの歴史を根室のまちづくりのベースにしたい」と語った。

 日本最初のサウナは1792年、大黒屋光太夫らを伴って根室港に来航したアダムらが、今の根室市本町周辺に蒸し風呂小屋を建てたのが始まりとされている。この時に凍った根室港をアイススケートで滑ったほか、紅茶をたしなんだことで根室が伝来の地とされている。

サヴォンリンナ市へ寄贈する掛け軸を披露する石垣市長

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