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釧路新聞

サップ事故に注意を 「プロのレッスン必須」【弟子屈】

SUPの乗り方についてインストラクター(右)からレクチャーを受ける初心者の女性。「見よう見まね」は厳禁だ(17日)

 【弟子屈】ボードの上に立ってパドルをこぎ、水面を進むアクティビティー「SUP(サップ)」は、年齢に関係なく手軽に始められるため、屈斜路湖でも盛んに行われている。しかし16日から17日朝にかけて、SUPに乗った40代男性が一晩中漂流するという事態が発生した。インストラクターの曽和裕晶さん(49)は「プロのレッスンは必須。乗る際は複数人で楽しんで」と呼び掛けている。

 弟子屈署によると、男性はオホーツク管内美幌町在住で、16日朝、家族に行き先を告げず同行者もなしで和琴半島からボードをこぎ出したが、風と波が強く、岸に戻れず漂流。夜に湖畔の明かりを見つけ、17日早朝に着岸した。

 午前5時30分ごろ、男性が帰宅しないのを心配した家族の通報を受けて捜索を始めようとしていた警察官に、着岸地点から歩いて和琴半島にたどり着いたところを発見された。男性にけがはなかった。

 曽和さんは大阪府でSUPボードの生産や販売などを手掛ける会社を運営しており、2019年にSUPの試乗会の依頼を受けて弟子屈に来町。すでに屈斜路湖でSUPを楽しむ人が増えつつあった一方、当時町内にSUPの専門業者はなく「このままでは事故が起きる」と考え翌年に移住、SUPのツアーや販売などを行う「SAWAKKA」をオープンした。

 ボードは、空気を入れるポリ塩化ビニール製と、その必要がない発泡スチロール製があり、前者は3万円台からと比較的安く、インターネット通販でも購入できる。そのため、プロのレッスンを受けないまま、見よう見まねで乗り、事故を起こすケースが多いという。

 特に屈斜路湖は周囲を山に囲まれているため、風や波が変化しやすい。曽和さんは「初めて乗るときは、インストラクターからレッスンを受けると事故に遭う確率がかなり減る。風や波については、現地のプロショップに聞きに行くのが一番」と話す。曽和さんの店でも、道具の使い方や気象の見方などを有料で学べる。

 曽和さんによると、ボードに乗る際はライフジャケットの着用と、ボードと自分をつなぐリーシュコードの装着は必須。転落しても溺れる危険性が減る。防水ケースに入れたスマートフォンを携行し、緊急時にすぐ連絡できるようにすることをアドバイス。また、複数人で行うことで、互いに助け合うことができる。SUPのレッスンや体験会への参加は、正しい乗り方を教わるだけではなく、共に遊ぶ仲間ができるきっかけにもなる。SUPを楽しみに行く際は、家族に行き先を告げたり、熱中症防止のため飲み物や帽子を用意することも大切だという。

 曽和さんは「ライフジャケットを着けないままで乗ろうとする人や、1人でこぎ出そうとする人を見かけたら、声を掛けるようにしている。プロから話を聞き知識を持つことが大事」と強調している。

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