釧路市の新野牧場（鶴丘５）で２８日、育成牛の一斉入牧が行われ、酪農家１５戸から預託された約２５０頭の放牧が始まった。

　同牧場は、酪農家が繁忙期を迎える５～１１月の間、未経産牛を預かり育成や人工授精を行う。各戸では搾乳や牧草収穫などの作業に専念できることから、労力軽減や経営コスト削減に役立っている。今年度は約３００頭の受け入れを見込んでいる。

　この日は午前８時３０分すぎから作業開始。トラックで運ばれた牛は、個体番号を確認し写真撮影や体重測定の後、薬剤で洗浄してから３群に分け、牧草地に放たれた。

　同牧場は放牧・採草地で２８１㌶。２０２３年度の入牧時の牛の平均体重は４４８㌔で、１１月の退牧時には平均約１００㌔増量する。市農林課は「広い放牧地でストレスなく、丈夫に大きく育てて農家の元に返したい」と話していた。

トラックから次々と入牧する育成牛