目の病気、ご注意を 日鋼病院、クイズ交え健康ゼミ【室蘭】
日鋼記念病院の「第5回にっこう健康ゼミナール」が23日、室蘭市幸町の室ガス文化センターで開かれ、参加者30人が目の病気や治療法について理解を深めた。
同ゼミナールは地域の人たちの健康増進に役立つ情報発信を目的に開催している。同院眼科主任科長の佐藤健一医師が講師を務め「なるほどわかる!クイズで学ぶ目の病気」をテーマに講話した。
外来でよく聞かれるという「目薬は1日に何回使ってもいいのか」の質問には「雑菌の繁殖もあるので、使う目薬は開封後1カ月以内。使い過ぎは刺激になって傷を付けたりするので用法用量を守って」とアドバイスした。
「目のマッサージは目に良い?」では「マッサージしても目の中の血行が良くなるわけではない。マッサージによって目の形を変形させることは網膜剥離(はくり)という病気になる可能性がある」と注意を促した。
目の中にある水晶体が加齢や紫外線などの影響により濁る病気の「白内障」については「水晶体の濁った中身を取り出す必要があるため、治療法は手術しかない」と述べた。
佐藤医師は「見え方が悪かった、乱視が子どもの頃から強かったなどの個人差もあるため、必ずしも手術したら全員が見えるようになるとは限らない」と説明。
その上で、「近年は手術をする前に患者さんに期待できる値を提示し、手術するか決めている」と語った。参加者たちは真剣に耳を傾けた。