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十勝毎日新聞

森づくり ドローンの助け 広大な現場撮影を省力化 町森林組合【本別】

 本別町森林組合(今村鉄也組合長)は、ドローン1機を導入した。人手不足対応や省力化に有効と見込み、今月下旬から活用する予定だ。植栽などの作業では道の許可を得るため、山林の現地の写真が必要で、これまでは職員が出向きデジタルカメラで撮影していた。今村組合長は「広大な面積で、業務も重なり多忙になる時期に人手確保に悩まなくて済む。作業の安全面にも期待している」と話している。

町森林組合が導入したドローンを手にする職員。ドローンで人手不足の対応や省力化の効果が期待されている

 同森林組合は4月下旬から5月末ごろに春の植え付けを行う。夏季は植栽した木の成長のため雑草木を刈る下刈りも実施。いずれも十勝総合振興局に写真付きで書類を提出する。

 新たな職員雇用も検討したが採用には至らず、ドローンの購入を決めた。重量は約930グラム。撮影した画像を解析するパソコン用ソフトも含め導入費用は約500万円。パソコンに取り込むと3次元画像ができ、木の高さや山中にある溝も把握できる。今村組合長は「初期投資はかかるが、雇用するよりも経済的なメリットがあるし、正確性も高い」という。

 さらに組合経営にも効果を期待。約99万平方メートルの伐採を目標にしており、切った分は植えて育てる。一連の作業が迅速できれば、より多くの木を伐採できる。「将来世代に豊かな自然を残すため、伐採、植栽、育成など森づくりはしっかりとした循環が必要。ドローンは手助けの一つになる」とする。

 3月下旬に町体育館で操作の練習を実施。午後には3人の職員が、町内の山林で約2時間飛ばして経験を積んだ。今年から現場に出る武田紗英さんは「経験を積んでいるほかの2人の職員からも使いやすいと好評。高価な物なので大事に扱っていきたい」と話していた。

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