函館市電8007号車、改修を終え搬入【函館】
函館市企業局交通部は12日、老朽化した車体の改修作業を終えた函館市電8007号車の搬入作業を駒場車庫前で行った。車内もリニューアルしており、点検と整備、ラッピングを経て今月下旬にも運行を始める。
市は、企業局経営ビジョンの一環として市電で使用している車両の改修を2015年度から計画的に進めている。8007号車は大規模な改修が必要な全15両のうちの最後の車両で、車体は1997年3月製造、台車は62年9月製造。25年以上運用する中で床下機器類が腐食し、6022万円の予算を組んで改修。JR北海道グループの札幌交通機械で昨年6月から改修に入り、使用する部材の入手が困難であることなどから、工期は約10カ月を要した。
新車両は省エネ化に伴い、行先表示器と室内照明、ヘッドライトをLED(発光ダイオード)化。系統番号をカラー表示に移行し、文字も大きくなり利用者から見やすくなったことに加え、外国人観光客の増加も踏まえ、英語と中国語、韓国語表記も可能になった。
搬入は約30人が作業にあたり、大型トラックに乗せた8007号車に安全装置を装着、クレーン車で車体をつり上げ、台車に移動させる工程で、安全確認を行いながら慎重に作業を進めた。交通部の広瀬弘司次長は「古くなった車両が多い中、毎年少しずつリニューアルを行った。今後も市民のため快適性の維持に努めたい」と話している。
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