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函館新聞

遺愛学院本館、生徒がご案内 初の一般公開【函館】

来場者をコンシェルジュとして案内する遺愛高生

 遺愛学院(函館市杉並町、福島基輝理事長)は23日、国指定重要文化財「遺愛学院本館(旧遺愛女学校本館)」の保存改修工事がおおむね終わったことから、初めて一般公開した。遺愛高生の有志11人がコンシェルジュを務め、訪れた市民ら約70人に館内を案内した。

 1907(明治40)年12月に竣工(しゅんこう)した木造2階建ての本館は、劣化に伴い2018年から6年をかけ工事。「創建当時の姿に戻す」というコンセプトのもと、間取りを見直し講堂やホールを復元した。講堂では、同学院の川嶋秀夫事務長が設立の経緯やこれまでの歩みを解説。建設当初の外壁は緑色で、茶色、クリーム色、ピンクと変遷した歴史のほか、内壁は漆喰塗の構造や見学の見どころなどを説明した。

 遺愛高生11人は5グループに分かれ、来場者をガイド。テレビCMや映画にも登場した通称ポッキー階段や米国社製の暖房器具、戦時中の軍靴の跡が残る廊下などを紹介した。コンシェルジュを務めた2年の鈴木紫乃さんは「自分が遺愛にいて、ここが好きだという部分を伝えることができて、とても楽しかった」と笑顔。娘が卒業生という柏木町の主婦、水関容子さん(64)は「新しくなった講堂を見たかった。歴史を感じうれしかった」と話した。

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