秋サケ漁獲伸びず 高水温影響、根室30%減、釧路11%増
根室、釧路沿岸の秋サケ定置網漁が11月末までに終漁し、漁獲数量は根室管内が249万3000匹(前年比30%減)、釧路管内が48万3000匹(同11%増)となった。2022年は漁獲数量が前年の2倍と豊漁に沸いた根室管内は、さけます・内水面水産試験場が来遊数の増加を予測していたが、高水温などの影響で伸びなかった。
北海道連合海区漁業調整委員会などによると、操業がまだ続いている全道の漁獲数量(11月末現在)は1921万1000匹で、前年同期比34・6%減。
根室管内の漁獲金額は47億2600万円(前年比28%減)で、1㌔当たり平均単価は686円(同4%減)。地区別では、根室北部(羅臼、標津、野付)が188万2000匹(同35%減)、根室南部(野付、別海、湾中、根室、歯舞)が43万7000匹(同17%減)、えりも以東東部(根室、歯舞、落石)が17万3000匹(同4%増)。
前年同期比で漁獲が5割強にとどまる標津漁協では、まとまった漁獲がないため1日か2日置きに網を起こす操業を余儀なくされた。同漁協の担当者は「漁の始めから終わりまで数日置きの操業になったのは今季だけ」と話している。
一方、前年は全道で唯一数量が減少した、えりも以東東部地区を主とする釧路管内は5万匹ほど数量が増加したが、単価が668円(同22%減)と伸びず、金額は9億4400万円(同3%減)に終わった。漁協別の漁獲量は白糠が29万2000匹(同15%増)、昆布森が9万1000匹(同10%増)、浜中が4万8000匹(同71%増)、釧路市東部が1万7000匹(同47%減)、散布が3万3000匹(同3%減)だった。
同水試では、9月以降の水温の高さが魚の動きに影響を与えたとみている。
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