愛された「味壺」を…常連が発起
住民から惜しまれつつ閉店した居酒屋に、かつての常連客たちが「雲丹(ウニ)まるひら」を登別市登別東町にあす7月1日オープンさせる。ウニなど海鮮を中心に昼は丼物、夜は居酒屋メニューを提供する予定で「地域住民だけでなく観光客にも愛される店にしたい」と開店準備に追われている。
「まるひら」をオープンさせるのは、マルヒラ渡邊水産(富浦町)。ウニの製造加工を手がけ、東京・豊洲や九州の市場を通じ高級料亭などに卸している創業70年の老舗。
出店するきっかけとなったのは、マルヒラ代表取締役社長渡邊譲さん(71)が行きつけだった居酒屋「味壺」の閉店。家族連れら住民の胃袋を満たし、温泉街など近隣で働く人たちの交流の場だった。長く親しまれていたが店主が体調を崩し、のれんを下ろすことになったため、渡邊さんが一念発起した。
「憩いの場をなくしたくはない」。同じ思いだった常連客の一人、中村守さん(67)がマスターとしてカウンターに立つ。二十歳で入った料理人の道を昨年11月に引退。「ゆっくりしようと思っていた」矢先だった。
渡邊さんと中村さんは、古くからの飲み仲間。気心が知れたほかの常連客の手も借りながら、店を切り盛りする。
改装した店内は小上がり四つとカウンター8席。料理は新鮮な魚介が中心。同水産専務取締役の渡邊真也さんによると、同社のウニはふるさと納税の返礼品になっているものの「一般的には地元で流通していない」という。
昼のメニューはウニ丼(税別1980~3980円)のほか、ネタをふんだんにのせた海鮮丼など。「採算度外視で地元住民はもちろん、観光客にも味わってもらいたい」と真也さん。夏場は利尻などのバフンウニも提供する予定で「地域のにぎわいにもつながれば」と期待する。
夜の営業開始は「様子を見て考えたい」。海鮮居酒屋として刺し身やフライなど幅広いメニューを準備中だ。腕を振るう中村さんは「お客さんがたくさん来たら店を回せなくなるかもしれない」と冗談を交えつつ「味壺のように長く愛される店に育てたい。ぜひ足を運んで」と呼びかけている。
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