今年の軟白長ネギ「美味（うま）ネギ君」の初出荷＝８日＝

【日高】町内緑町にある門別町農協農産物集出荷場で８日、門別町農協特産の軟白長ネギ「美味（うま）ネギ君」が初出荷された。同農協では８戸が軟白長ネギの生産に従事しており、今年の取り扱い高目標は２０６㌧、１億１４００万円。

　この日出荷したのは、町内清畠の今井周平さん（40）。持ち込まれた３３６㌔、56箱の軟白長ネギは検査を受けた後、法山啓二同農協軟白長葱部会長、川畑龍同農協農産課長、関係者が見守る中手際よく作業が進み札幌中央市場へ送られた。

　今月下旬には全ての生産者が出荷を始める。５月中は札幌、苫小牧、旭川、釧路など道内に出荷。６月からは横浜の市場へも出荷される。

　同農協の軟白長ネギは、他と比べ白い部分が多く甘みがあり美味しいと消費者から好評。小売り価格は高めだが捨てる部分がほとんどなく、品質の良さが価格に反映さ れた逸品で、一度食べ比べるとその差がわかる。

　ハウスでもみ殻を使って深く覆うように栽培する栽培方法により、柔らかく白い部分が圧倒的に多い軟白長ネギができる。

　ホッカイドウ競馬の特別協賛レースなどでＰＲに努めてきた「美味（うま）ネギ君」のネーミングは正式に登録され、同農協の施設野菜の切り札となっている。

　今井周平さんは、昭和63年から軟白長ネギの生産を始めた農家の２代目。「例年通り作業を進めている。ネギは寒い方が良い。今年は少し暖かいので虫や病気などが発 生しないか心配だ。曇天の日も多く感じる。自然には逆らえないが、天候に恵まれ良い結果に結びつけたい」と話した。