壮瞥産リンゴを使用したシードルとスパークリングアップルジュース

壮瞥町内や道の駅で販売

　昨年秋に収穫した壮瞥産リンゴを使用したシードルとスパークリングアップルジュースが完成した。リンゴの品種をバランス良く、理想に近い割合で集められたことで、風味豊かなに仕上がった。先月から販売している。

　そうべつシードル造り実行委員会（川南和彦委員長）の取り組み。

　昨年７、８月の適度な降雨と９月以降の好天で実の肥大化が進み、台風などでの落下もなくリンゴの質は良好。９種類を使用。味の基礎となるふじ、北斗、昂林をはじめ、香り高い王林、酸味となる紅玉やブラムリーなどを４対３対３で集めることができた。

　シードルはタムラファーム（青森県弘前市）で搾汁、発酵、ろ過、炭酸注入を行い、ジュースは町内の農産加工センターで搾汁後、タムラファームでろ過、炭酸注入を行い完成させた。

　シードルはやや甘口のスイート（限定１５２６本、アルコール度数４％）と辛口のドライ（同１５０８本、同６％）。ジュースは２１２０本。

　マイクロフィルターでろ過した後、炭酸を入れており、「雑味が少なく香りを引き立てており、すっきりとした味わいとほのかな酸味が残る」（同実行委）という。

　価格はシードルが１本（５００ミリリットル）１５４０円、スパークリングアップルジュースが１本（５００ミリリットル）９１８円でいずれも税込み。農産物直売所サムズやヨツカド商店など、町内や伊達市、洞爺湖町の道の駅や土産物店などで販売している。

４年ぶり乾杯、お披露目会

　そうべつシードル造り実行委員会（川南和彦委員長）は１日、「そうべつシードル等お披露目会」を地域交流センター山美湖（滝之町）で４年ぶりに開催した。壮瞥町産のリンゴを使用したシードル、ワイン、炭酸ジュースなどが提供され、出席者たちは今季のシードルの味を楽しんでいた。

　実行委や役場職員などシードル造りの関係者４３人が出席した。川南委員長は「昨年は天気も良く、生産者の努力もあって、質が高いリンゴが集まった。ジュースの味が今までと全然違うという話も聞いており、ジュースが原料となるシードルも大変おいしいものになっているはず。新作のシードルをまだ飲んでいないので、非常に楽しみだ」とあいさつした。

　来賓の田鍋敏也町長によるあいさつ後、壮瞥町議会の長内伸一議長の発声で乾杯した。

　出席した前橋史子さんは「ドライのシードルでも、リンゴの味をしっかり感じる。酸味が利いていて、バランスが良い」。藤盛元さんは「シードル造りを通じ、生産者と実行委の間に信頼と連携が生まれてきたように感じる。コロナでしばらくできなかったが、またみんなで集まり、シードルを飲みたい」と一層の期待を込めた。

４年ぶりの開催となったお披露目会。シードルで乾杯する出席者たち