アイスホッケーの第３１回ＦＩＳＵ冬季ワールドユニバーシティゲームズ女子の部（１月１１～２１日、米国・レークプラシッド）で、日本代表が過去最高位となる準優勝を成し遂げた。釧路勢からはＤａｉｓｈｉｎのＦＷ堤萌香（２２）＝道教育大釧路校４年＝、ＦＷ小川美憂梨（２２）＝釧路公立大４年＝、ＤＦ冨内彩花（１９）＝同１年＝の３人が代表に選出。力を出し尽くし、日本躍進の一翼を担った。（鈴木大聖）

　ユニバーシティゲームズは大学生による世界大会で、２年に１回行われている。今年の冬季大会は５競技８５種目を実施した。

　アイスホッケー女子日本代表はＦＷ１２、ＤＦ７、ＧＫ３の２２選手で構成。日本、カナダ、米国、チェコ、スロバキア、英国の計６カ国が参戦。予選は総当たりのリーグ戦を行い、上位４チームがトーナメント方式の決勝ラウンドに進んだ。

　日本は初戦で強豪米国を３─１で下す好発進を切るなど、３勝２敗の３位で予選リーグを突破。決勝トーナメント１回戦では２位通過チェコとの対戦となったが、攻守がかみ合って３─０で勝利し、日本初の決勝戦に駒を進めた。

　決勝はカナダと激突。予選リーグで０─６の完封負けを喫した相手との再戦は互角の幕開けとなり、第１ピリオドを０─０の均衡状態で終える修正力を見せた。しかし、第２ピリオドに運動量が落ちたところを突かれ、一挙４失点。最後まで粘り強く応戦するも１点が遠く、０─５で敗戦となったが、目標としていた決勝進出を果たし、過去最高の銀メダルを獲得した。

　ＦＷ堤は「優勝はできなかったが、同世代の選手たちと切磋琢磨（せっさたくま）しながら、過去最高の準優勝という結果を残せてうれしい。一瞬一瞬の瞬発力や体の使い方、ベンチでの声出しなど、学べたことがたくさんあった」。３アシストのＦＷ小川は「海外選手の力強さをものすごく感じたが、世界相手に自分のプレーが通用する部分もあった。とても楽しかったし、周りをよく見てプレーできる余裕も身に付いた」。２アシストのＤＦ冨内も「相手の一発で決め切るシュート力に驚いた。フィジカル面の強さやプレースピードの速さといった課題が見つかったので、負けたくないという気持ちを持って、これからの大会に臨んでいく」とそれぞれ語った。

　ユニバーシアード女子日本代表とＤａｉｓｈｉｎの監督を務める、中島谷友二朗監督は３選手について「守りの面で冨内は欠かせない存在だった。ＦＷの２人もセット変更で流れを変えたいときに起点となってくれた。本当によかったです」とたたえた。

　今後の女子日本リーグファイナルトーナメント（２４～２６日、帯広）と全日本選手権Ａ（３月１６～１９日、同）に向けては「チームメートが銀メダルを持ってきたことに刺激を受けたと思う。優勝という見たことがない景色をみんなで眺めるためにも、自信を持って向かっていってほしい」と力を込めた。