集まれ「藤丸サポーター」 応援制度で整備資金の協賛募る【帯広】
「藤丸」再建の資金調達などを担う地方創生ベンチャー・そら(帯広市、米田健史社長)は、新たに「藤丸サポーター制度」を立ち上げる。来夏にも期限付きで開設する「藤丸パーク」をはじめ、新藤丸の整備までの資金を自社のほか、協賛の形で広く募るもので、応援団として特典やサービスが受けられる。28日から受け付けを開始する。
10月に公表した新施設概要では、現在地で新築する新藤丸は2030年度中の開設を目指している。その間、旧農協連ビル跡をそらが借り受け、飲食、物販ゾーンなどで構成する藤丸パーク(仮称)を仮設で設ける。
そらによると、藤丸パークには約3億円、私的整理や解体で約30億円の資金を必要とする。8月に新藤丸と資本関係を解消してアドバイザー契約を結んだ上で、資金面に専念。すでに総合不動産業のオープンハウスグループから10億円の寄付を取り付けている。
サポーター制度は「十勝のシンボル・藤丸の未来に向け、多くの仲間を集めて、再生への熱量を盛り上げたい」などの思いから創設する。28日に特設サイトを開設し、1口3000円からサポーターを募る。サポーター限定情報やイベント参加案内のほか、金額に応じ、エコバッグなど藤丸オリジナルグッズなどがもらえる。法人向けには別に100万円からのコースもあり、金額に応じて、藤丸パークの「1日貸切権」や「壁面ロゴ掲示」などの“返礼”を用意する。
募集期間は来年3月までを予定。必要額に満たない場合、米田氏が代表で地域共創事業に取り組む「かぜ」(東京)が負担して事業を進める考え。また、米田氏の元勤務先である野村証券の野村ホールディングスグループの「ファンベースカンパニー」(同)が新たに企画支援する。
旧藤丸はコロナ禍などで経営が悪化し、2022年3月に支援要請を受けたそらが再建に着手。23年1月末で一度閉店、債務や旧藤丸の権利関係の私的整理を進めてきた。一方、藤丸株式会社(新藤丸)を22年12月に設立、新藤丸の整備計画も検討してきた。
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