キタサンショウウオ「危機的状況」 太陽光発電開発で生息域減【釧路】
釧路市文化財保護審議会(神田房行委員長)が22日、市立博物館講堂で開かれ、同市の天然記念物キタサンショウウオについて、相次ぐ太陽光発電施設の設置によって生息地域が狭められている危機的状況が議論となった。松本敦館長も「喫緊の課題」との認識を示し、庁内のほか市民、関係者らに周知する方針を説明した。
市立博物館の報告によると、土地開発事業者から受けた、キタサンショウウオの生息可能性についての照会は今年度22件におよび、うち20件が太陽光発電事業だった。道教育大学釧路校教授の伊原禎雄委員は「太陽光発電の開発はすでに広範囲にわたり、今後も続くだろう。もともとキタサンショウウオは市街地と湿原の間に多い。貴重なサンショウウオが失われる」と強い懸念を示し、「危機的状況」の認識を市側にただした。松本館長も「喫緊の課題と認識している。土地利用のさまざまな関係者と市民に周知したい」と、取り組む姿勢を示した。
他の委員からも、懸念と対策を求める意見が続いた。また、今年度の産卵状況調査の結果、大楽毛地区で多くの卵囊を確認し、「有数の大生息地」であることを報告した。キタサンショウウオは192万年~171万年前の氷河期に、陸続きだったサハリンから北海道に渡ったと言われているが、現在、釧路湿原と上士幌町、国後島でのみ生息する希少な小型サンショウウオ。環境省レッドリスト2020で絶滅危惧IB類に指定されている。
なお、審議会では本行寺(市弥生)の登録有形文化財登録申請について、同寺の菅原顯史住職が出席して申請に意欲を示し、調査を実施した京都華頂大学の川島智生教授(一級建築士)がオンラインで文化的意義を詳しく説明、「建築学的にも高く評価される」と語った。
関連記事
穂別で「つつじとアスパラの春まつり」 花とイベント 来場者楽しむ むかわ
ほべつ道民の森・つつじとアスパラの春まつり(同実行委員会主催)がゴールデンウイーク(GW)後半の3、4両日、むかわ町のほべつ道民の森で開かれた。町民を中心に多くの人が来場し、開花したツツジを観賞し...
新千歳で「開港100年記念展」 北海1号機が壁画に
2026年10月に開港100周年を迎える新千歳空港で6日まで、「開港100年記念アート事業作品巡回展」が国内線ターミナルビル3階の大空ミュージアムで開かれ、飛行機などをあしらった壁画が訪れた人の目...
自慢のしょうゆラーメン食べに来て! みうら商店 9日に町中華店オープン【..
新得町で食品製造・販売業を営む「みうら商店」が、9日に中華料理店をオープンする。腕を振るうのは道外のラーメン店で修業経験がある三浦貴宏社長(50)。長年、夢見てきた地元での飲食店開業を目前にし、...
2人利用で1人は無料 飲食など47施設で開始 ふたりぼっちパスポート【十..
飲食店や温泉施設などの指定施設を2人以上で利用すると、1人分が無料となる「ふたりぼっちパスポート」のサービス提供が1日に始まった。十勝管内47施設が対象。路線バス乗り放題チケット「ビジット・ト...
競馬場にグルメ集結 「うまちか」開幕 ステージも多彩【帯広】
十勝管内外のグルメを楽しむイベント「うまちか2024」(ばんえい十勝主催、十勝毎日新聞社共催)が4日、帯広市内の帯広競馬場で始まり、多くの来場客がステージを楽しみながら舌鼓を打った。6日まで。 ...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
室蘭、登別で出店盛ん スーパーや飲食、衣料品店続々【室蘭、登別】
2うらかわオバケ桜が満開に 26日は公開から1時間で150人来場【浦河】
3ライトアップ初日を楽しむ 函館公園と五稜郭公園で花見電飾【函館】
4イトーヨーカドー、最後のGW 家族向けイベント盛りだくさん【帯広】
5函館が舞台「名探偵コナン100万ドルの五稜星」公開始まる 関連イベントも盛り上がる【函館】
-
1
米粉100%使用シフォンケーキ開発 函館のカフェ【函館】
2函館が舞台「名探偵コナン100万ドルの五稜星」公開始まる 関連イベントも盛り上がる【函館】
3室蘭、登別で出店盛ん スーパーや飲食、衣料品店続々【室蘭、登別】
4丹頂市場 来月6日新装開店 カフェや炉端楽しんで【釧路市】
5ライトアップ初日を楽しむ 函館公園と五稜郭公園で花見電飾【函館】