キャリア教育の充実や発展に尽力した全国の学校や団体などに贈られる「第１５回キャリア教育優良教育委員会、学校及びＰＴＡ団体等文部科学大臣表彰」に、釧路湖陵高校定時制課程（塙浩伸校長、生徒数８２人）が道内から唯一選ばれた。同校が同表彰を受けるのは今回が初めて。４年間を見通したキャリア教育への取り組みが評価された。

　同表彰は、将来自立した職業人、社会人となるよう職業観の育成や能力、態度などを身に付ける「キャリア教育」の取り組みを奨励、普及するため２００６年度に文科省が創設した制度。今年度は同校を含む全国の１１２団体が受賞した。釧路管内では１８年度に白糠高校が表彰を受けている。

　同校定時制課程は、育てたい生徒像を教職員で共有し、全体計画や重点目標、各学年の実施計画を策定し、４年間を見通したキャリア教育を実践。２１年度には道教委の「北海道高等学校定時制・通信制パワーアップ事業」の指定を受け、外部機関と連携を深めながら、指導方法の工夫や改善に努め、キャリアパスポートの活用など、各学年、生徒それぞれの実態に合わせた取り組みを行っている。

　塙校長は「進路実現に努力した生徒と支援した教員の取り組みの成果。これからも『目標に向けて安心して学べる定時制』を目指し、教育活動の充実を図りたい」と話している。

　表彰式は来年１月１９日に東京で開催される「２０２２年度キャリア教育推進連携シンポジウム」内で執り行われる。