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日高報知新聞

異文化への理解深める【浦河】

 浦河町地域おこし協力隊の稲岡千春隊員による「第1回インディアン・キッチン」が3日、築地1の勤労青少年ホーム調理室で行われた。町民ら10人が参加し、町内在住のインド北西部ラジャスターン州出身の女性シャルー・カンワールさんを講師にインドの家庭料理を調理しながら異文化への理解を深めた。

 稲岡さんが東京で約20年間インド料理店を経営してきた経験を活かし、町民にインドの家庭料理を作って食べる料理教室を企画。町内で多く生活しているインド出身の人たちの文化と生活について料理を通して相互理解を深め、食事をしながら交流を図ることを目的に実施した。

 今回のテーマは、インドの家庭料理として一般的に食べられているベジタリアン料理。ラジャスターン地域では、チーズなどの乳製品を使うため、ラクト・ベジタリアンに分類される。

 調理を始める前に、稲岡さんがヒンディー語のあいさつや日常のコミュニケーションについて説明し、参加者全員で「ナマスカール(こんにちは)」などのヒンディー語であいさつを交わした。

 調理するメニューは、揚げ物の「野菜のパコラ」、カッテージチーズを使った野菜のカレー「パニール・マタル」、主食となるパン「チャパティとプーリー」の3品。

 講師のシャルーさんが、カレーのペーストをはじめ、チャパティやプーリーの下ごしらえをしながら調理の手本を見せ、稲岡さんが、この日使うインドの食材や調味料について説明しながら調理を進行。参加者たちは、普段使わない食材や初めて見る調味料の香りや色を確認しながら、インド料理への理解を深めていた。

 参加者の和田なつみさん(28)は「今年浦河に引っ越してきたので、地域の人との交流の場として参加した。インド料理は、使うスパイスの種類が多くて驚いた。海外の料理を知る良いきっかけとなった」と話していた。

 この企画は、今後、2~3カ月に1度のペースで開催を予定。稲岡さんは、「浦河に住んでいる外国人を講師に食を通じた交流をすることで、宗教や文化の違いを知るきっかけとなれば」と話していた。

インドの家庭料理づくりを行うシャルーさん(右)と参加者

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