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函館新聞

道南農試で冬の稲刈り コメ品種開発早める【北斗】

こうべを垂れた稲穂を収穫する職員

 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)は11月30日、大型世代促進温室で試験栽培している水稲の収穫を行った。今年2期目で、冬の温室にこうべを垂れた黄金色の稲穂が並んだ。職員ら10人がバインダーを使い丁寧に刈り取り、干していった。

 コメの品種開発を早める試験で、通常だと9~10年掛かるのに対し、夏と冬の年2回収穫すると7~8年となり、最大2年短縮できる。道内で水稲の世代短縮試験を行っているのは道南農試のみ。

 隣の温室内で栽培し、7月に収穫した種子を8月に乾田直播(かんでんちょくはん)し、約4カ月で草丈は平均60センチに成長。800平方メートルに80種類の組み合わせがある稲をバインダーで刈り取った。

 収穫した種子は中央農試(岩見沢市)と上川農試(上川管内比布町)に送り、来年4月に圃場(ほじょう)での選抜試験がスタートする。

 丸田泰史研究職員(32)は「生育は問題ない。農家の高齢化が進んでいるので、より省力的な品種や、道南ブランド米『ふっくりんこ』の食味を上回る品種を開発したい」と意気込んでいた。

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