トリアージを行う救急隊員ら（北海道エアポート釧路空港事業所提供）

　北海道エアポート（ＨＡＰ）釧路空港事業所など釧路空港内の事業者や官公庁、自治体などでつくる釧路空港緊急時対応計画検討委員会は１０月１３日、航空機事故を想定した消火救難医療総合訓練を同空港で行った。当初は４日に予定していたが、悪天候のため延期していた。

　この日は釧路市消防本部や陸上自衛隊、医療機関など１９機関から９２人、車両１５台、ヘリコプター２機が参加。訓練は、１３人が搭乗した航空機が離陸直後に落雷を受けて左エンジンから出火。着陸を試みたところ、左翼が接地した状態で滑走し、爆発炎上したという想定で実施した。

　参加機関は合同対策本部を設置、協力して燃えている航空機の消火に当たる一方、負傷者を救護所へ運び、重傷度に応じて治療や病院搬送の順番を決めるトリアージを行った。袴田慶一同事業所長は「近年はコロナ禍でそれぞれの専門的な部分での訓練しかできなかったが、今回は消火、救難、医療という相互の連携について確認できた。振り返りなどを進めながら次につなげていきたい」と話していた。