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室蘭民報

電動自転車で室蘭巡りを モニターツアー今月末まで【室蘭】

坂道もスイスイと進む電動アシスト自転車。観光道路沿いにある大黒島を眺めるルートが人気だ

ハンドルに設置された機器でアシストの加減などを調整する

マップ記載のQRコードを読み込むとスマートフォンに目的地までのルートが表記される

新たな観光、掘り起こし期待

 坂道の多い室蘭市内を電動自転車で巡ろう-。そんな構想が持ち上がっている。アシスト機能付きで傾斜地もスイスイ。大型バスの乗り入れが難しい観光道路を、自転車で景色を眺めながら気軽に楽しむことで、新しい室蘭観光のスタイルにつなげようと、関係者が試行を重ねている。今月からモニターツアーを始めており、来年度の継続開催も期待されている。

 イタンキ浜から絵鞆岬展望台までつながる観光道路は、絶景を楽しめる一方で、道幅が狭く観光バスの通行が難しいほか、坂道も多くサイクリングには不向きとされている。今回の構想はこれを逆手に取った内容。「fun&rideMURORAN」と名付けて、電動アシスト自転車を活用して、気軽に名所を巡ってもらおう-との逆転の発想だ。

 地元関係者らでつくる非日常ポイント絶景体感プロジェクト実行委員会が中心となり、観光庁の補助を受けた。合同会社SUM-i-CAが展開している。

 自転車は7台ほど購入した。ハンドルの左手側に機器が設置されている。電源ボタンを押して可動。アシストの強さは「HIGH(強)」から「NO ASSIST(切)」まで4段階。「HIGH」の状態で45キロほど走ることが可能という。

 一般的に自転車に乗る際には、片足をペダルに置いて力を入れることで前進するが、電動自転車は足を軽く載せるだけですぐに前進する。急な坂道では“立ちこぎ”する必要はなく、「HIGH」に設定することでスムーズに上ることも可能だ。

 オリジナルのマップも作った。四つ折りポケットサイズで、中央町、輪西、母恋の3エリアを拡大して紹介。中央町の一角は「昭和レトロな商店街ゾーン」と記した。市全域の地図も載せた。ハルカラモイから銀屏風(ぎんびょうぶ)にかけては「のんびり走ろう木のトンネル」、測量山展望台に向かう道は「長い上り坂!エレキパワーだ!」とユニークな表記。

 マップにQRコードを加えており、スマートフォンで読み込むと特別サイトに移動。自転車にスマートフォンの設置台があり、目的地までナビを頼りに進むこともできる。

 通常のガイドブックにはない交流創出も狙いの一つ。ローカルガイドとして5カ所のポイントを設定。地域ならではの観光スポットなどを聞ける仕組みだ。その一つ、お休み処(どころ)MURATA(母恋北町)の村田博さんは「商店街の人通りが少ないとまちは活性化しない。自転車を利用して訪れてもらえれば」と期待する。

 室蘭観光協会の仲嶋憲一事務局長は「新しい旅のニーズの掘り起こしにもつながる。フェリーが入港した時に乗船客が使えるよう、港に用意するのもいいのでは」と展望する。

 2022年度は「fun&rideMURORAN」実証実験として、モニターツアーを展開している。10月31日までの期間、半日利用で24人、宿泊とのセットで6人を募集している。無料だが、宿泊する場合は宿泊料が必要。

 SUM-i-CA代表社員の石井裕子さんは「モニターツアーを実施して、課題などを洗い出す。来年度の実施主体は未定だが、継続開催できれば」と話す。

 申し込みは「fun&rideMURORAN」のサイト( https://www.fr-m.net/ )から。

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