看板を設置する都木センター長（右）と福田専任教授

　北海道大学は１日、同大水産学部（函館市港町３）キャンパス内に、大学と地域の水産業をつなぐワンストップ窓口「地域水産業共創センター」（ＲＦＣ）を新設した。産学官金連携による地域課題の解決や新たな価値を創造することで、地域振興を目指す。

　開所式が４日に開かれ、都木靖彰センター長が「ＲＦＣは同大がめざす地域貢献の場として象徴的な組織。地域の水産業をさらに発展させるため、地域の皆さんと研究開発を行う、オープンイノベーションを目指す」とあいさつ。その上で「水産業で実現したい事や困り事などがあったら相談してほしい」と利用を呼び掛けた。

　同センターは、教育プログラムの検討・実施を担う「教育企画部」、教育研究・社会連携をコーディネートする「社会実装部」、研究課題の実施体制を構築する「研究開発部」の３部門を設ける。専任教授１人、専任職員２人が常駐する。さらに産学連携コーデイネーター１人を今年度中に採用する。

　福田覚専任教授は「作る育てる水産業のため、研究・開発から、生産・食に至る同大の英知を生かし、地域一体となり、水産業の持続可能な発展のため貢献したい」と話した。

　同大では、図書館と博物館機能を兼ね、大学と地域の交流を促す新たな教育施設「水産科学未来人材育成館」を２０２４年秋にオープン予定。地域に開かれた「知の拠点」としての役割を加速させる。