定期観光バス開通 JR札幌駅 ― ウポポイ 来町者増加に期待 白老
JR札幌駅と白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)をつなぐ、定期観光バスが運行している。北海道中央バスの世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」を巡るコースの一つで、今季は10月30日まで1日1便運行。同町の観光関係者は、来町者の増加につながることを期待している。
中央バスの世界遺産を巡るコースは二つあり、札幌と白老を結ぶのは「縄文遺跡キウス周堤墓&白老ウポポイ&仙台藩白老元陣屋資料館見学コース」。最大乗車人数は22人で、運行は23日に始まった。
初日は道内外から9人のツアー客が乗車。JR札幌駅を出発し、道央自動車道を経由して千歳市のキウス周堤墓群を見学。この後、白老町に入った。町森野のレストランKANTOで昼食を取り、ウポポイで国立アイヌ民族博物館や体験交流ホールを巡り、仙台藩白老元陣屋資料館を訪れた。
町内の観光関係者によると、定期観光バスの構想はウポポイ開業前からあったが、コロナ禍で運行開始が遅れていた。アイヌ民族文化財団の誘客広報担当者は「札幌からの訪問手段の選択肢が増えた。定期観光バスの活用を通し、足しげく通ってくれる人が増えたら」と期待を寄せる。ウポポイでツアー客の水先案内人を務めた白老おもてなしガイドセンターの岩城達己代表は「秋になれば町内でサケの遡上(そじょう)も見られるようになる。白老の魅力発信とアイデアの提案も積極的にしていきたい」と目を輝かせた。
大人7600円(昼食代などを含む)。運休は9月19日、10月10日を除く毎週月曜と9月20日、10月1~7日、10月11日。乗車には、北海道中央バスのホームページなどから予約が必要。
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