生き延びるすべ伝える、津波ハザードマップ改定 市内5地区で説明会【伊達】
伊達市は本年度、津波ハザードマップを改訂した。5月下旬から市内5地区で説明会を開催した。市の担当職員がハザードマップの変更点などを解説、津波などの災害発生時に生き延びるすべを伝えていた。
新しい浸水域が道から示されたことを受けての改訂。新しいハザードマップには、市民の意識向上を目的に、津波標識を大きく表紙に記載した。
「市民は地図上で自宅を探す」という想定で、地図上の各住宅の輪郭をはっきりと図示。建物の識別が容易にできるよう工夫した。6月から郵送で全戸配布する。
5月31日の説明会は、長和町の長和地区コミュニティセンターふれあい館で開催。地域住民18人が出席。市危機管理課の足立勇二課長らが、変更点をはじめ、通常の波と津波の違い、地震や津波情報の発表タイミングなどを解説した。
足立課長は自衛官時代に、東日本大震災の被災地に派遣された経験がある。「東日本大震災では第2波、第3波で皆さん命を失っている。家に何かを忘れた、ばあちゃんを助けようなどの理由で、引き返して(津波に)巻き込まれている」と述べ、責任を持って自分の命は自分で守る大切さを訴えた。その上で、警報が出た場合には必ず逃げる必要性や住民同士で助け合う重要性を強調した。
「津波ハザードマップは確実にそうなるわけではない。一つの目安であり、想定を超える場合もある」と強調。①自分の命を守り抜く②より高い所へ、より大胆に③想定を過信しない-の津波避難に重要な三カ条を示した。
有珠山噴火で「高齢者等避難」が出された場合、自力で避難ができない人に向けて出すバスについて説明。有珠や長和、館山下などが対象。避難の円滑化が目的。「高齢者等避難」の発表から1時間後を目安に、バスが各自治会ごとに定められた集合場所を回って決められた避難所まで送るという。
足立課長は「ご要望をいただければ、市内であれば、いつでもどこでも説明に行く」と話した。
問い合わせは同課、電話0142・82局9022番へ。
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