目の異常を早期に発見 町が新型検査機器を導入【上士幌】
上士幌町は今年度から、3歳児健診の視力診査に斜視、弱視など目の異常を瞬時に発見できる検査機器「スポットビジョンスクリーナー」を取り入れた。町保健福祉課健康増進センターの瀬戸千尋保健師は「機器の導入で目の異常の早期発見、早期治療につながれば」と期待している。
同センターによると、管内で同機器を購入して使うのは上士幌が初めて。機器は米国製で、一眼レフカメラほどのサイズ。近視、遠視、乱視などの屈折異常の左右差の大きい不同視、左右の瞳孔の大きさが異なる瞳孔不同など、視機能上の問題を検知する。
弱視は幼児期に治療を始めれば改善するケースが多い一方、視力が発達する時期は3~5歳がピークで視力の発達が止まる10歳ごろ以降では治療が難しいとされている。
従来、3歳児健診の視力検査は一次健診として、一部に穴の開いた円「ランドルト環」を使って保護者が家庭で実施するが、日常生活の中で幼児の目の異常に気付くのは大人でも難しい。
同機器を使い5月31日に町ふれあいプラザで行われた健診では、幼児が約1メートル先から画面に映る赤や青の光を両目で3~5秒程度眺め、眼球を反射する赤外線の屈折率を判定する「屈折検査」でしっかり測定ができたという。
検査を手伝った町教育推進課子育て世代包括支援センターの二宮翼主任は「弱視などの異常を見過ごすことがないように、子どもたちの助けになれば」と話していた。
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