「少年の主張」全道大会で最優秀賞に輝いた吉野真帆さん（左）

　公益財団法人北海道青少年育成協会、北海道、独立行政法人国立青少年教育振興機構が主催する「『少年の主張』全道大会」で、洞爺湖町洞爺中学校の吉野真帆さん（３年）が最優秀賞（北海道知事賞）を受賞した。

　洞爺湖町役場で７日、贈呈式が行われ、胆振総合振興局保健環境部の久保貴司くらし・子育て担当部長から表彰状と盾が手渡された。吉野さんは「今ようやく全道１位の実感が湧きました」と笑顔を見せた。

　同校は毎年「少年の主張大会」に参加しており、生徒たちは冬休みの課題として主張文に取り組んでいる。校内選考、胆振地区大会を経て全道大会へ出場。地区代表１６人が全道大会に参加した。

　今回、吉野さんは自身が抱える耳の不自由さと、中学校の友人に助けられた経験をもとに「完璧じゃなくていい」を題名に発表した。吉野さんは、一定以上の高音や低音が聞き取れない、どうして耳が悪いんだろう、と自分を責め続けていたところ「謝らなくていいからもっと頼ってよ」という友人の一言に救われたという。

　「完璧である必要はない。完璧ではないからこそ、支え合える世界がある」と訴える吉野さん。「障害者や自分に自信がない人へ届いてほしい」と語る。

　前年度の少年の主張大会は、新型コロナウイルスの影響で中止。本年度は感染防止対策として、ビデオ動画による審査に変更された。今後、北海道・東北ブロックごとに審査を受け、全国大会への代表者が選出される。