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苫小牧民報

第1種電気工事士に合格 苫小牧工業高電気科の18人

苫小牧工業高校(小山彰博校長)電気科の2、3年生18人が、国家資格の第1種電気工事士の試験に合格した。今回は28人が受験し、合格率は64%。担当教諭は「資格取得への強い意欲を感じた」と生徒たちをたたえた。

第1種電気工事士試験に合格した苫工電気科の生徒ら

 一般住宅や小規模な店舗のみを扱う第2種電気工事士に対し、第1種はビルや工場、マンションなどの大規模施設、高圧の受電設備の施工に携わることが可能。合格者は実務経験3年を経て、道に申請することで免状が交付される。

 筆記試験は電気設備の整備に必要な基礎理論から法令、配線図に関する知識まで多岐にわたり、技能試験では図面に沿って電線などの正確な切断、適切な部品を組み立てる。

 昨年7月、校内で受験希望者を募り、夏休みに講習を実施。8月以降は平日の放課後に2時間ほど、過去問題や予想問題を解いて知識を深めた。技能試験に向けては電線を規定の長さにそろえて切断したり、正確にねじ止めしたりする練習にも励み、札幌市内で昨年10月6日に筆記試験、同11月24日に技能試験を受けた。

 電気技能技術センターによると、2024年度下半期は全国で1万6783人が受験し、合格率は61・9%だった。

 苫工生の前回23年度の合格率は76%(受験者46人に対し、35人が合格)で、指導に当たった齋藤好一教諭は「多くの生徒が筆記をクリアしたが、緊張感からか技能試験で取りこぼしがあった」と指摘。「今後、さらに合格率が上がるよう後押ししたい」と述べた。

 電気科3年で、室蘭工業大学理工学部に進学予定の大原啓希さん(18)は「高校生の合格が難しい国家資格取得は自信につながる」と笑顔。卒業後、製鉄会社への就職が内定している藤田岳さん(18)は「技能の出来に不安があったが、合格できてすごくうれしい。職場で知識や技能を役立てたい」と目を輝かせた。

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