SL湿原号出発 釧路、標茶駅で式典【釧路市】
今季で25周年を迎えたJR北海道観光列車「SL冬の湿原号」(釧網線、釧路―標茶間)が18日、運行初日を迎えた。JR釧路駅では出発式が行われ、ほぼ満員の乗客を乗せて蒸気機関車(SL)が走り出した。標茶駅では、特産品の販売やご当地キャラによるお出迎えなどで乗客をもてなした。
SL冬の湿原号は、2000年に運行を開始し、道内で唯一走行しているSL。初日の乗車率は往路、復路ともに9割とほぼ満席となった。これまで34万1336人が利用(昨年度末時点)している。
出発式では、地元衆院議員や首長、観光関係者などが出席。釧路町の小松茂町長は「25周年を迎えられたことを大変うれしく思う。多くの方に冬の風物詩として、観光になくてはならない存在として、皆さんに長く乗っていただきたい」とあいさつ。同社の戸川達雄JR北海道釧路支社長は「1940年生まれで、今年85歳になる列車。メンテナンスや操縦方法にも苦労を重ねている。安全第一で運行してほしい」と述べた。その後、出席者らが釧路町産のナガコンブを使用したテープカット「コンブカット」を行った。
快晴に恵まれたこの日の定刻午前11時5分、列車は汽笛の合図で黒い煙を上げながら力強く走り出した。今年は25周年企画として、特別デザインのヘッドマークを装着しているほか、車内では数量限定のオリジナルグッズが販売されている。毎朝、電車を眺めるほど鉄道車両が好きな的場煌生君(5)は「SLのカップリングロッドの部分が好き。汽笛の音に驚いたけど、走る姿がかっこよかった」と笑顔で話した。
運行日は3月23日まで。ダイヤは釧路発が午前11時5分と標茶発午後2時。全席指定で大人1人片道2970円(乗車券1290円、指定席券1680円)。1月25日に乗車すると、特別デザインの付箋セットがもらえる。
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