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釧路新聞

くしろ湿原ノロッコ号 来年度で運行終了【札幌】

 【札幌】JR北海道は、1989年の運転開始から35年間にわたり釧網線沿線の魅力を発信し、大勢の観光客に愛されてきた「くしろ湿原ノロッコ号」の運行を、2025年度で終了すると発表した。けん引する機関車や展望客車が老朽化したためで、26年度以降については、普通列車をゆっくり走らせる臨時列車としての運行を検討したい意向だ。

 18日の記者会見で綿貫泰之社長が明らかにした。

 ノロッコ号は、旧国鉄時代に製造された機関車DE10型と展望車に改造した4両の客車で編成。大型連休から10月にかけ釧路―塘路間を1日1~2往復運行。川湯温泉まで延長運転したり、夕日が楽しめる時間に運転するなど工夫を重ね、沿線自治体では歓迎行事なども行い支えてきた。

 自動車では分け入ることができない釧路湿原の景観を楽しむことができるため、観光客にとっても人気路線。24年度は4月27日~10月6日までに390本が運行され、乗車人員は6万2975人に上った。

 同社によると、機関車は45年以上、客車は40年以上経過して老朽化。使用部品も生産中止が相次ぎ、これ以上の運行は難しいと判断し、25年度での運行終了を決めた。

 綿貫社長は、26年度以降の運行について、現在ある普通車両を使用し、ゆっくり自然景観を楽しめる臨時列車としての運行を検討したいと説明した。なお、富良野沿線を走っていた「富良野・美瑛ノロッコ号」も25年度で終了する。

長年にわたり夏の道東観光をけん引してきた「くしろ湿原ノロッコ号」

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